漢方薬ってなに?

今回は、まず古臭いについて。古臭いにも関わらず、現在も使用されている…それはつまり、 それだけの歴史を生き抜いてきた方法だということです。
2000年ほども前に中国で発祥した医学が、日本に伝わって日本の風土に合わせて発展し続け、西洋医学の蘭方医学、つまり蘭方とわざわざ区別して呼ばれる様になったのが漢方医学、つまり漢方である訳です。

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なんか効く根拠がわからない薬?①

漢方と聞けばまず=漢方『薬』と直結しがちですが、実は違います。
食事の素材から調理法、食べ方等いわゆる薬膳や、一日の過ごし方など、生活の工夫(養生)を含む全てが漢方『医学』です。
ですからお薬を出さない治療も当然あります。

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なんか効く根拠がわからない薬?②

さて、前回は漢方薬が複雑薬理である、ということをお話ししました。
しかも、オーダーメイドで調整していくと同じような症状でも全然違う薬を出すことがありますし、同じ処方でも生薬の量を変えたり、ちょっとだけ足したり引いたりします。
逆に全然違う症状に見える人が同じ処方を出されることもあるんです。

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西洋医学の「薬理」と東洋医学の考え方の違い

以前の記事で「ボールがたくさんのピタゴラスイッチ」というお話をさせていただきましたが、「もう少し詳しく知りたい」とのお声をいただきましたので、そのお話をさせていただきますね。
西洋医学の薬は、基本的に単純薬理であり、過程を解明します。

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ひたすら「観察」そして「積み重ね」

さて、前回のお話は西洋薬の開発過程が「教室の子ども一人ひとりの特技を詳細なテストで調べ上げて、1種類ずつの『技』を薬にするようなもの」であるということをご説明させていただきました。
今回は東洋医学の出番です。

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漢方薬はゆっくり効く?

今回は、「漢方薬の誤解」第一弾。
漢方薬が効くまでの時間のお話です。
さて、漢方薬というと「長く飲ませないと効果がでない」、つまり「ゆっくり効く」薬であると思われがちです。

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永田 真一
院長

永田 真一 (NAGATA Shinichi)

筆者プロフィール

東京都出身/医学博士。
小学2年生の頃に事故で生死を彷徨い、医師が諦めたにも関わらず奇跡的に生還し、後遺症からも回復する。
その経験から「何かをするために生かされた」と小児医療の道を志す。
その後、大学病院で小児科診察を行う中で子どもの心の問題に直面し、心の医療を学ぶために東北大学の大学院精神神経学分野に進学し、博士号を取得。
精神科医として診察を行う中では、心と身体の複合的な症状に対して西洋医学のみで対応することに限界を感じ、東洋医学を学び漢方専門医も取得。
現在は診察室だけでなく、生活や社会環境のケアも必要だと感じ、行政との連携や情報発信などを精力的に進めている。
2022年11月 仙南中央病院の院長に就任。

所持資格
  • 日本小児科学会 小児科専門医
  • 精神保健指定医
  • 漢方専門医
  • CVPPPトレーナー
  • コンサータ処方医師

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